
水課題に挑むメンブレンとそれを支える不織布
水の浄化や排水処理などに使用されるメンブレンは、液体中に含まれる微粒子や微生物などを分離・除去することを目的とした非常に薄い膜です。世界的な人口増加や水質汚染などによる地球規模の水不足を背景に、近年、水処理の重要性はますます高まっています。そうした中で、当社の不織布はメンブレンの性能を支える重要な役割を果たしています。

さまざまな種類のメンブレン
水処理用のメンブレンにはいくつかの種類があり、ろ過したい物質の種類や大きさに応じて使い分けられます。
代表的なものとしては、水分子だけを通し、それより大きな物質や不純物をほぼすべて除去するRO膜(Reverse Osmosis membrane、逆浸透膜)、タンパク質サイズの物質を分離、除去できるNF膜(Nanofiltration membrane、ナノろ過膜)、ウイルスレベルまでしっかり除去するUF膜(Ultrafiltration membrane、限外ろ過膜)、バクテリアサイズなどの比較的大きな懸濁物質を取り除くMF膜(Microfiltration、精密ろ過膜)があります。
また、MF膜を利用した処理技術の例としてMBR(Membrane Bioreactor)があり、この処理方法は活性汚泥による処理 に MF膜などによるろ過を組み合わせて下水・排水処理を行うもので、沈殿槽が不要のため省スペース化を可能にしています。


メンブレン本来の機能を発揮することができる当社の技術
メンブレンは、水を通りやすくするため非常に薄い構造をしています。そのため、強度が弱く、しわや折れが生じやすいという弱点があります。
そこで不可欠となるのが、薄膜を支える「支持体」です。支持体は成膜性の向上や膜の均一性、耐久性の確保など、メンブレンの製造と品質に直結する重要な要素を左右します。そのため、適切な支持体を得ることで初めて本来の機能を発揮することができます。それを実現しているのが当社のメンブレン支持体で、UF膜、MF膜(主にMBR用膜)の支持体として当社の不織布が活用されています。
当社は、メンブレン支持体向けの乾式不織布を20年以上前から生産・販売してきました。長年培ってきた製造ノウハウにより、優れた表面平滑性、高強度、高曲げ耐性、優れた振動耐性を実現し、安定した品質を維持しています。
さらに、酸・アルカリに対して優れた耐性機能を持つ支持体として、空隙率を精密にコントロールできる独自技術を生かした湿式不織布の取り扱いも開始しています。湿式不織布は、極細繊維や特殊接着繊維の使用により、緻密で均一な仕上がりを実現している点が大きな特徴です。
ニーズに合わせた最適な物性の不織布をご提案
当社は、原材料技術、豊富な製造プロセスと設備ラインアップ、そして多様な加工技術から多機能な不織布製品群を生み出せることを大きな強みとしています。メンブレンの支持体においても、それらの組み合わせにより目付、厚さ、強度などさまざまな物性の選択が可能で、豊富なラインアップをそろえています。お客様の要望に合わせて、メンブレンの性能を最大限に引き出すために必要で最適な物性の不織布支持体をご提案できることが、当社の大きな強みです。
当社は、用途や処理プロセスに応じて最適化した不織布設計を行うことで、より高い分離性能や長期安定運転を実現するメンブレン開発を強力にサポートします。
2025年9月30日付の繊維ニュースに、当社の「メンブレン支持体」に関する記事が掲載されました。
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