
お客様の声にお応えして開発されたフィルタ
食品工場や医薬品工場などにおける防虫対策。虫の侵入経路は多岐にわたりますが、建物の外気取り入れ口からの侵入を防ぐために開発されたのが、当社の防虫対策フィルタ「ムシトルファー®」です。
2011年に発売を開始したムシトルファーは「高性能で高コストなフィルタの導入は難しい。プレフィルタで防虫対策ができないか……」というお客様の声をきっかけに誕生しました。
虫を侵入させないための技術
当社が防虫対策フィルタの開発にあたり重点を置いたのは、プレフィルタユニットにおいて虫が侵入しやすい3つの箇所――「フィルタ取り付けレール」「フィルタ枠の隙間」「フィルタ面」でした。
これらの箇所に徹底的な対策を施した製品開発に着手し、独自構造によりフィルタをしっかりと押さえ付けることで、レールやフィルタ枠のわずかな隙間も封鎖する仕組みを採用しました。
実際に昆虫を使用して実証
有識者からのアドバイスを受け、当社が防虫効果の検証対象として選定したのが、体長わずか1~2㎜ほどの昆虫「アザミウマ」でした。
製品開発にあたっては、実際にアザミウマを入手し、効果を実証するために個体数をカウントしながら、フィルタの改良を繰り返しました。こうした検証を重ねた結果、高い防虫効果に加え、低ランニングコスト・省エネを実現した製品「ムシトルファー」が誕生したのです。
ムシトルファーは、防虫ネットを取り付けることで、フィルタの目をかいくぐった小さな虫もキャッチ。アザミウマの補集率は、90%以上を誇ります(当社調べ)。


ムシトルファ―に装着する網の拡大図
既存施設に対応可能な新製品も誕生
ムシトルファーは、その後も進化を続けています。2025年3月には、新たなラインアップとして「ムシトルファー® フィロシステム® VTOM®」が加わりました。従来製品はサイズが限定的で、新設施設向けが中心でしたが、新製品では既存施設のサイズに柔軟に対応可能となり、さらに流出側(室内側)からのメンテナンスも可能にしたことで、取り付け作業の利便性が大きく向上しました。

当社は今後も、お客様からの情報や課題をしっかりと受け止め、それを製品開発に生かすことで、より高性能で、現場のニーズに寄り添った防虫対策製品の提供を目指してまいります。

















