
「マスク」と聞くと、花粉症やインフルエンザなどの感染症対策としてドラッグストアで販売されている一般向けマスクを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、当社が取り扱うマスクは、国家検定に合格した防じんマスクをはじめ、N95マスク、簡易マスク(プリーツタイプ、カップ型成型タイプ)など作業現場や医療現場で使用されるマスクで、さまざまなラインアップを展開しています。これら全てに生かされているのが、当社の不織布生産および加工技術です。
粉じんや溶接ヒューム、オイルミストなどが発生する現場においては、厚生労働省が国家検定合格防じんマスクの着用を義務付けています。検定はメーカーが製造する型式ごとに行われ、構造・性能基準を厳しく検査し合格品のみが「国家検定合格品」として認定されますが、当社の防じんマスクもこの検定であるDS2およびDS1に合格した信頼性の高い製品です。
また、当社が販売するN95マスクは、アメリカの労働安全衛生研究所(NIOSH)の検定を受けており、医療現場などで使用される高性能マスクとして、感染症対策や医療従事者の安全を支えています。

溶接ヒュームとは・・・
アーク溶接時に、火花と一緒に発生する白い煙が「溶接ヒューム」と呼ばれるものです。溶接ヒュームは、金属の一部が気化して空中に飛び散り、空気中で一気に冷やされた非常に細かい金属の粉じんで、現代のじん肺の主要な原因となっています。


呼吸のしやすさと高性能を両立する不織布技術
マスクの性能を支えるのは、目に見えない「不織布の力」です。例えば、粉じんやウイルスの侵入を防ぐために、密度の高い不織布を使えばよいと思われるかもしれません。しかし、密度が高すぎると呼吸が苦しくなり、長時間の作業には不向きです。
そこで活躍するのが「静電気の力」です。当社のマスクには、+と-に帯電した特殊な繊維を用いた不織布が使われています。空気中の微粒子も帯電しているため、マスクの繊維に引き寄せられ、フィルタを通過する間に吸着・捕集されます。これにより、呼吸のしやすさと高い捕集性能を両立することが可能となるのです。
また、形状においても開発を重ね、さまざまな顔の形に合うように、調節可能なゴムバンドを採用しており、また鼻部分のスポンジによって、顔にぴったりフィットする仕様となっています。
技術を重ね、未来を一層心地よく
当社の不織布は、単なる素材ではありません。呼吸を守る「見えない力」として、作業者の安全と快適さを支えています。これからも私たちは、技術を重ね、未来を一層心地よくするために、課題解決へ導く不織布のグローバルパートナーとして進化を続けていきます。










